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高血圧症

 

全身の臓器は血液がないと生命活動を維持することができないため、心臓は収縮と拡張を繰り返しながら、全身に血液を送り出しています。心臓が収縮しているときの最も高い圧力を収縮期血圧、心臓が拡張しているときの最も低い圧力を拡張期血圧と言います。

高血圧症とは血圧が一定の期間高い値がつづき、臓器障害を生じるまたは将来臓器障害を生じる可能性の高い状態をいいます。

現在のガイドラインでは繰り返しの血圧測定で最高血圧が140mmHg以上あるいは最低血圧が90mmHg以上のものを高血圧症といいます。

高血圧症の目標値

血圧の目標値は年齢や基礎疾患によって,一人一人違います。高血圧の目標値はガイドラインにておおよそ以下に定められています。

高血圧目標値
75歳未満 130/80 mmHg未満
糖尿病、慢性腎臓病(蛋白尿がある)
心臓や脳血管の既往がある方
 130/80 mmHg未満
75歳以上  140/90 mmHg未満

(JSH2019より抜粋)

高血圧症によってもたらされる病気

・脳    (脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作、血管性認知症)
・心臓(心不全、心筋梗塞、狭心症、心肥大)
・腎臓(慢性腎臓病、蛋白尿)
・血管(閉塞性動脈硬化症、動脈硬化性プラーク)
・眼 (高血圧性眼底、眼底出血)

 

高血圧症の治療

高血圧症の治療として、まずは生活習慣を改善していただき、その後に降圧薬の治療を開始頂いております。

①生活習慣の改善

高血圧の治療にて、まず一番大切なことは薬を飲むことではなく,生活習慣を改善することが第一です。

「高血圧症ガイドライン」において、以下の生活習慣の修正が推奨されています。
 ①食塩制限 6g/日未満
 ②野菜・果物の積極的摂取
 ③適正体重の維持(BMI25未満)
 ④運動療法
 ⑤節酒
 ⑥禁煙

また血圧手帳をお渡しし、ご自宅にてご自身の血圧がどのような値なのか記録していただくことにより、患者様ご自身に血圧の推移を把握していただき、実感を持って治療に取り組んで頂いております。

②降圧薬治療

生活習慣を見直してもなお高血圧が継続する場合には、降圧薬内服を検討します。
現在、市販されている降圧薬として、ACE阻害薬、ARB、Ca拮抗薬、利尿薬などがあります。最近では、2種類の別の種類の降圧薬、ARBとCa拮抗薬、ARBと利尿薬を一剤にまとめた合剤が処方可能になっており、服薬の煩雑さを軽減し、飲み忘れを防ぐために合剤を処方することもあります。

「血圧の薬を一度服用すると、ずっと飲み続けなければならない」とお話になる患者様がいらっしゃいますがそれは誤解です。降圧薬を飲みつつ、生活習慣も改善していけば血圧の薬がいらないくらいに血圧が改善することも多く経験しております。一緒に生活習慣を見つめ直し、薬をなるべく飲まない生活を目指しましょう。

当院には栄養士が勤務しておりますので、お食事のことで分からない点や心配な点があれば栄養相談を受けていただけます。相談ご希望の方はスタッフまでお気軽にお声がけください。

若い人の高血圧は、甲状腺や副腎ホルモンの異常も考えられますので、ご希望に応じて検査を致します。

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